若宇加能売(ワカウカノメ)「日本神話の世界」

若宇加能売ワカウカノメ

若宇加能売1
神格
水の神、穀霊神、河川の神
祀られている神社
広瀬神社(奈良県北葛飾城郡河合町)
白岩神社(神奈川県中郡大磯町西小磯)
若宇加能売2
神徳
治水、灌漑、農業守護、害虫除け、無病息災
別称
若宇加能売神(ワカウカノメノカミ)、若宇加乃売命、和可宇加乃売命
系譜
トヨウケの分身またはウカノミタマと同一神とも言われています
詳細
若宇加能売(ワカウカノメ)は奈良県にある広瀬神社の祭神として知られている女神で、その広瀬神社は大和盆地に流れる川が一点に集まる合流地点という環境にあり、水の神または河川の神とされているワカウカノメを祀るのに相応しい場所だと言われています。

日本神話には多くの水の神が記されていますが、ワカウカノメは水の神の中でも河川の神としての側面が強く、古代の人々は川が穏やかに流れ、洪水などにならないようにワカウカノメに祈ってきたとされています。
稲作が生活における生命線であった古代の日本では川は田畑を潤すものでありながら、ひとたび川が氾濫し洪水などで田畑がのまれれば飢餓による生命の危機にさらされる恐れすらあるという複雑な面を持っていました。

このように稲作と密接な関係を持つ事からワカウカノメは穀霊神としても崇められ、大和地方に暮らす人々にとって特に重要な神として信仰を集め続けていたと考えられています。
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