菊理姫(ククリヒメ)「日本神話の世界」

菊理姫ククリヒメ

菊理姫1
神格
農耕神、白山の神
祀られている神社
白山咩神社(石川県石川郡鶴来町)
白山神社(新潟市一番堀通町)
白山長滝神社(岐阜県郡山郡白鳥町)
白山神社(高知県土佐清水市足摺岬)
菊理姫2
神徳
五穀豊穣、縁結び、安産・育児、命名、生業繁栄、家内安全、厄除け、開運招福、交通安全、入試合格
別称
白山比咩神(シロヤマヒメノカミ)、白山媛命
系譜
不明
詳細
菊理姫(ククリヒメ)は全国に2700以上あるとされる白山信仰の神社で祀られている神で、現在の霊と交信ができるとされているイタコの先祖のような神とも言われています。
また、菊理姫は現在の石川県の霊峰白川をご神体とする白山比咩神社の祭神で古来より、人々から「いのちの親神」と呼ばれ崇拝されてきた女神でもあります。

菊理姫は神話においては「日本書紀」で、その存在を一場面でえがかれているのみですが、その役目は非常にユニークで死者の国の代表者であるイザナミとこの世の代表者であるイザナギの言い争いの仲裁に黄泉の国へと通じる道の番人である黄泉守道者(よもちもりみちひと)と共に仲裁の為にあらわれるというものです。
そして見事、二人の言い分を汲み取り仲裁に成功し、イザナギの死者の国からの脱出に一役買ったとされています。
このような役目を果たした事から菊理姫(ククリヒメ)はあの世とこの世の間に立って仲介役を果たす巫女のイメージが定着し、「イタコの先祖のような神」とされるようになりました。
また、菊理姫は山の神としての側面も持っており、水源としての山という意味合いから平地に水をもたらして水田を潤し、稲穂を実らせる農耕神としても祀られています。
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