金山彦(カナヤマヒコ)「日本神話の世界」

金山彦カナヤマヒコ

金山彦1
神格
鉱山の神、鋳物の神、金属の神
祀られている神社
南宮大社(岐阜県不破郡垂井町)
黄金山神社(宮城県牡鹿町鮎浜字金華山)
川口神社(埼玉県川口市)
敢國神社(三重県上野市一之宮)
金峯神社(奈良県吉野郡吉野町吉野山)
中山神社(岡山県津山市一宮)
金屋子神社(島根県能義郡広瀬町西比田)など
金山彦2
神徳
金属加工の守護、金山・銀山・銅山・石炭山の守護、開運招福、災難除け、厄除け、商売繁盛、金運隆昌
別称
金山彦神(カナヤマヒコノカミ)、金山毘古命(カナヤマヒコノミコト)、金山大明神(かなやまだいみょうじん※金山大明神は金山彦、金山姫、金屋子の3神を統合した神格)
系譜
イザナミの嘔吐物から生まれたとされています
詳細
金山彦(カナヤマヒコ)はイザナミが火の神カグツチを生んだ際に負った火傷で苦しんでいる時に吐いた嘔吐物から生まれたとされる神で、妹とも妻とも言われている金山姫もこの時に共に生まれたと言われています。

「古事記」にはカナヤマヒコとカナヤマヒメが生まれた後には土の神と水の神が生まれたと記されており、土(粘土)でタタラを作り、砂鉄を水で選別するという鍛冶を行う際の手順を連想させるという事から鍛冶の神や鋳物の神としても信仰されています。

古代の日本では金属を加工して作る事ができる物は限られていましたが、時代と共に金属から作られるもは増えていき、それに伴って金属加工の神であるカナヤマヒコを信仰する人々も増えていったと言われています。
現在、カナヤマヒコを祀った神社は全国に約3000社に及ぶとされており、その総本社は岐阜県の南宮大社でこの神社ではカナヤマヒコは包丁の守護神とされている事から特に包丁製造業者からは厚く信仰されています。
また、カナヤマヒコとカナヤマヒメの子とされているカナヤコは中国地方で製鉄の祖神として古代より祀られており、現在では鉱山や製鉄所などにも祀られるようになりました。
スポンサーリンク