火雷(ホノイカヅチ)「日本神話の世界」

火雷ホノイカヅチ

火雷1
神格
雷神、水の神
祀られている神社
火雷神社(奈良県北葛城郡新庄町)
愛宕神社・若宮(京都市右京区嵯峨愛宕町)
雷神社(神奈川県横須賀市追浜本町)
阿沼美神社(愛媛県松山市味酒町)
雲気神社(香川県善通寺市弘田町)
三島神社(愛媛県西宇和郡三瓶町)
向日神社(京都府向日市)
火雷2
神徳
農業守護、祈雨
別称
火雷神、火雷大神(ホノイカヅチノオオカミ)、雷神(いかづちのかみ)、八の雷神(やくさのいかづちのかみ)
系譜
黄泉の国でイザナミの体から生まれた八柱の雷神の中の一柱
詳細
火雷(ホノイカヅチ)は名前から想像できる通り雷を司る雷神で、ギリシャ神話においては主神であるゼウスが雷を司る神であるように雷は太古の昔から人々に恐怖と畏怖の念を抱かせ、雷こそが神の怒りであり、神の裁きであると考えられてきました。

人々から恐ろしいものの象徴とされてきた雷ですが、雷のあとには雨が降り大地を潤おす為、ホノイカヅチは水の神としての側面も持ち、稲作が人々の食を支える重要な仕事であった時代においては恵みを与えるありがたい神だとされていました。

尚、別名の「八の雷神」とは死して黄泉の国の女王となったイザナミの腐乱した体から生まれた八柱の雷神の事を指し、頭から生じたのが「大雷」、胸に生じたのが「火雷」、腹に生じたのが「黒雷」、股に生じたのが「析雷」、左手に生じたのが「若(わき)雷」、右手に生じたのが「土雷」、左足に生じたのが「鳴雷」、右足に生じたのが「伏雷」だとなされています。
また、イザナミの変わり果てた姿を見て逃げ出したイザナギをイザナミの命により追跡したのも、この八の雷神だとされており、1500年もの黄泉の国の軍勢をつれての大追跡であったと記されています。
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