奥津比売(オキツヒメ)「日本神話の世界」

奥津比売オキツヒメ

神格
火の神、竈(かまど)の神
祀られている神社
神谷神社(香川県坂出市神谷町)
筑摩神社(滋賀県坂田郡米原町)
神徳
家内安全、防火、家畜守護、豊作、招福など
別称
奥津比売神(オキツヒメノカミ)、大戸比売神(オオベヒメノカミ)
系譜
父はオオトシ、母はアメシルカルミヅヒメ
詳細
奥津比売(オキツヒメ)は昔は殆どの家庭で見られた食べ物を煮炊きする為の「竈(かまど)」の神様として信仰されてきた女神で、以前は朝廷からも厚く崇敬されていたと伝えられています。また、竈は必ず火を用いる道具である事から火の神としても祀られてきました。

稲作で得られる米を主な食料としてきた日本人にとって、米を調理する為に必要不可欠なかまどに宿る神様とされているオキツヒメはかなり歴史のある女神だと言われており、火を制御する力も持っていると信じられていました。

オキツヒメは他の主要な神々のような物語として残っている業績などはありませんが、穢れに敏感で人が意に反する行いすると激昂し恐ろしい祟りをなすと言われており、そのような性質から荒神(こうじん)と呼ばれている事もあります。

尚、オキツヒメには対になる男神として奥津日子(オキツヒコ)がいますが、こちらの神も基本的な性質はオキツヒメと殆ど同じだとされています。
また、神道ではオキツヒメとオキツヒコの二柱の神に火の神カグツチを加えた三神をまとめて「竈神(かまどしん)」として扱われている事もあります。
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