邇邇芸(ニニギ)「日本神話の世界」

邇邇芸ニニギ

邇邇芸1
神格
農業神、稲穂の神
祀られている神社
霧島神社(鹿児島県姶良市霧島町)
高千穂神社(宮崎県西臼杵郡高千穂町)
箱根神社(神奈川県足柄下郡箱根町)
椿大神社(三重県鈴鹿市山本町)
新田神社(鹿児島県河内市宮内町)
邇邇芸2
神徳
五穀豊穣、畜産、国家安泰、家内安全、厄除け、富貴栄達
別称
瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)、天饌石国饌石天津日高日子火瓊瓊杵命(アメノニギシクニニギシアマツヒコヒコホノニニギノミコト)、天津日高日子番能邇邇芸命(アマツヒコヒコホノニニギノミコト)、彦火瓊瓊杵命(ヒコホノニニギノミコト)
系譜
アマテラスの孫、アメノオシホミミの子
詳細
邇邇芸(ニニギ)はアマテラスの孫であり、アマテラスがオオクニヌシから地上の支配権を譲られた後に父であるアメノオシホミミに代わって地上を支配する神として日向(宮崎県)の高千穂の峰に降り立った神です。

ニニギが地上に降り立った事を「天孫降臨」と言いますが、地上に降り立つ際にニニギはアマテラスより八咫鏡(やたのかがみ)、草薙剣(くさなぎのつるぎ)、八坂の勾玉(やさかのまがたま)の三種の神器を授かり、天児屋(あめのこやね)、布刀玉(ふとだま)、天細女(あめのうずめ)、伊斯許理度売(いしこりどめ)、玉祖(たまおや)、思金(おもいかね)、天手力雄(あまのたぢからお)、天石門別(あまのいわとわけ)などの神が随行したとされています。
また、高千穂の峰までの道のりを道案内したのが猿田彦(サルタヒコ)だと言われており、このエピソードからサルタヒコは現在でも道案内や交通安全の神として信仰されています。

高千穂の峰についた後、立派に成長したニニギは山の神であるオオヤマヅミの娘で美しいと評判のコノハナサクヤヒメと結婚し、三人の子供に恵まれます。
その三人の子供の内の一人が山幸・海幸神話の主人公である山幸彦で、初代天皇となる神武天皇の祖父にあたる神です。(ニニギは神武天皇の曾祖父になります)

このようにアマテラスの孫であるニニギは天皇家の祖先でもあるとされている訳ですが、この神話こそが天皇家が日本を統治する論理的な根拠だと言われています。
また、ニニギ神がアマテラスより授かった三種の神器は天皇家の皇位継承を行う際の重要なシンボルとされるようになります。

尚、ニニギが農業神、稲穂の神であるとするのは高天原から種稲を地上に持ち込み、稲作を広めた事が理由です。
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