賀茂別雷(カモワケイカヅチ)「日本神話の世界」

賀茂別雷カモワケイカヅチ

賀茂別雷1
神格
治水神、農業神
祀られている神社
賀茂別雷神社(京都市北区賀茂本山町)
平出神社(栃木県宇都宮市平出町)
加茂神社(栃木県那須郡南那須村)
雷電神社(群馬県邑楽郡板倉町)
青梅神社(新潟県加茂市加茂)
加茂神社(富山県射水軍下村)
賀茂別雷2
神徳
諸災厄除け、開運の神、祈雨・止雨・河川・農事・産業の守護神
別称
賀茂別雷神(カモワケイカヅチのかみ)、賀茂大神
系譜
オオヤマクイ(またはホノイカヅチ)とタマヨリヒメ(カモタケツヌミの娘)の間に生まれた子
詳細
賀茂別雷(カモワケイカヅチ)は名前から分かる通り、雷を司る雷神で、その他の多くの雷神と同様に水の神としての側面を持っています。この事はカモワケイカヅチが水源のある山の神であるオオヤマクイと水の神であるタマヨリヒメの子である事からも想像できます。

恒武天皇の時代に平安遷都が行われ、新たに都として作られた平安京の守り神となったカモワケイカヅチは急激に神威を高め、悪霊を退ける開運の神として信仰されるようになります。
また、当時、怨霊として都を騒がせていた菅原道真はカモワケイカヅチの父とされるホノイカヅチが結びつく事によって驚異的な力を得たとされています。

カモワケイカヅチの有名なエピソードとしては欽明天皇の時代に天候不順に悩まされていた際に、天皇が神官に天候不順の原因を占わせると神官は賀茂大神の祟りであると告げます。
それを聞いた天皇がただちに賀茂大神の祭祀を行った所、天候不順は改善されて無事に作物が育つようになり、それ以降、賀茂大神は祈雨止雨、治水神、農業・産業の神として崇められるようになりました。

カモワケイカヅチを祀る上賀茂神社(賀茂別雷神社)と祖父のカモタケツヌミを祀る下鴨神社の祭事として、京都三大祭のひとつである葵祭(賀茂祭)があります。
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